背伸びしない吉祥寺のコーヒー屋 Ryumon coffee stand 小泉さんとフリートーク


 
吉祥寺で働き始めてから2年。気づいたら毎朝Ryumon coffee standでカフェラテを買って、オーナーの小泉さんと世間話をするのが日課になっていました。とても優しい小泉さんの笑顔がみんなの癒し。
今回はいつもより少しだけ深堀して、短い時間では聞けなかった気になる事や、吉祥寺で働くご近所さんとして、お店を出すまでのあれこれをざっくばらんに伺ってみました。
 
 

 

世間話 – HIPHOPとか自転車とか

小日向:いつもHIPHOPの話してるじゃないですか。きっかけってなんでしたっけ..??
小泉:あれは多分なんですけど、いつもどんな音楽聴いてるんですかって聞いたんですよ。そしたら、日本語ラップを聴きますって聞いたので「すげー意外だな」っておもって話すようになった気がします。あの頃はまだBGMで流してはいなかったんですけど、美樹さんと話していて、「あ、いいんだ~」って思ってかけるようになりました。
小日向:もともとはどんな音楽が好きなんですか?
小泉:元々は、ダンスクラシックみたいなのが好きです。高校生くらいからオールドスクールのヒップホップが好きになったんですけど、オールドスクールの曲の元になっている昔のソウルとかディスコとか聴きだしたらどんどん好きになっていきました。それで年取ったからラップとかもういいかなと思っていたんですけど、やっぱり聴くとかっこいいんですよね。最近日本語ラップかっこいいので、また聴いてます。
小日向:再燃って感じなんですね。カフェで舐達磨聴けることってないですよ。(笑)
小泉:ないですよねー(笑)刑務所とか、出所とか、怒られたらやめようって思ってますけどね。
BGMでかけるようになったら、気づいてくれる人とか結構いて。なんだ、みんな好きなんじゃん~!って。

 

 

小日向:それで田我流の話になって、小泉さんが自転車で田我流の地元の山梨に行ってるっていう話を聞いたんですよね。
小泉:そうです、そうです。好きなんです、あの実家感。
小日向:自転車に乗るようになったきっかけはなんですか?
小泉:たまたま20代の時に3万円くらいで買ったクロスバイクが、それまでのママチャリよりすごい速かったので感動したんです。結構どこまでも行けるんじゃないか、実家のある群馬県まで行けるんじゃないかと思って、やってみたら走れちゃって。それ以来好きになったんです。でも3万円の自転車じゃ100km走るもんじゃないな(笑)って思いました。夏の暑い日に乗って、熱中症で次の日丸一日なにもできなくなっちゃったんですよ。
小日向:結構危険ですね(笑)
小泉:死ぬかと思いました。

 

 
小日向:吉祥寺から走ったんですか?
小泉:その頃は練馬です。練馬は第2の故郷みたいな感じで、落ち着くんですよね。
映画も練馬で観ます。綺麗ですし、自転車でちゃっと行けるんで。お客さんも練馬の方多いんですよ!自転車で15分20分とかで吉祥寺来れちゃうんです。
小日向:自転車でこれるっていいですね。
小泉:慣れてると良いかもしれないですね。かっこいい自転車乗られてましたよね?
小日向:ありがとうございます。私の自転車白いんですけど、すごい汚れちゃうんです。
小泉:めっちゃわかります。僕も白いの乗ってるんですけど、すごい汚れるんですよね。お客さんで自転車詳しい方がいらっしゃって、たまに僕の自転車乗って帰って、家でなおして持ってきてくれるんですけど、返ってくると自転車真っ白になっていて。整備してきれいに拭き上げてくれているんだと思うんです。
小日向:すごいです。小泉さん愛されてますね..!

 

気になる事 – タトゥーについて

 

 

小日向:いつもすぐラップの話になっちゃうんで..今日は他にもタトゥーのそれぞれ意味やエピソード等伺いたいです。山のタトゥーはオリジナルTシャツにもある赤城山ですか?
小泉:そうです、地元愛ですね(笑)20代くらいの時からちょいちょいタトゥーしてて、この店始めてからはしてなかったんですけど、去年くらいから始めたらまた楽しくて、今年で5個くらい増やしました。
パウンドケーキと山が去年で、動物と、英語は今年です。
小日向:痛くないんですか?
小泉:痛いんすけど、正直自分の場合、タトゥーより毛抜きの方が痛いですね。塗りつぶすやつだと痛いんだと思うんですけど、線のものが多いので。背中とかだと寝ちゃいますよ。
小日向:えー寝る?!意外です。w
20代の時に最初に入れたのは、何かきっかけがあったんですか?
小泉:元々興味があって、たまたま同じビルで働いてた別のお店の友達が、「これから増やしに行くけどお前もどう?」みたいに誘ってくれて。初めて行くときって緊張するし、勝手がわからなかったので一人じゃ行きづらかったんですけど、すごいドキドキしながら一緒に行ってみたら、タトゥーしてくれる人がすげー怖い人で(笑)マンションに入った瞬間、虫の飼育箱が壁とかにいっぱいあって、中に蛇がいるんですよ。「やばいところに来てしまった」と思いました。だから最初の記憶はないです。
小日向:それは怖いです..蛇にピアスの世界観ですね..最初はどこに入れたんですか?
小泉:お尻です。
小日向:じゃあちょっと見れないですね。
小泉:すみません(笑)
20代の時は背中とお尻しか入れてなくて、自分から見えないので入れてること忘れてしまってたんですけど、去年か一昨年に胸のところに入れました。見えると楽しくて増やしました。
猫のやつの下にたまたまなんですけど、ほくろがあって、お客さんから「え、これうんち書いたんですか」って聞かれて、「えっ!」ってなりました。(笑)でもそう言われてみると、もうそれにしか見えなくなってしまって。彫ってくださった方にもそのこと伝えたら爆笑してました。他にも、「もののけ姫の山犬ですか」って聞かれたり、みなさん想像力豊かすぎます。

 

 

Ryumon coffee standについて

 

小日向:以前表参道のお店で働かれていたと聞いたのですが、そのあと独立してすぐ吉祥寺でお店をオープンされたのですか?
小泉:そうですね。一番最初はアルバイトとしてイタリアンで働いていて、たまたまエスプレッソマシーンがあってコーヒーを作るようになったんです。そこで自分でお店をやりたいな、と思っていたんですけど、勤めていたようなお店だと自分でお店をはじめるハードルが高いなと思っていたんです。
そうこうしているうちに2000年代後半、個人でエスプレッソマシーンを使ってお店をやってるコーヒー屋さんが増え始めて、それをみて「やべぇ、エスプレッソマシーンがあれば席がなくても店始められるんだ」と衝撃を受けました。澤田さんのお店とかベアポンド エスプレッソというところなんですけど。この部屋の半分くらいしかないスペースでエスプレッソマシーンとベンチだけがある感じで。
自分も出したいって思って軽い気持ちで始めたんですけど、全然軽くなくて。お客さんが最初全然来なかったんです。
小日向:この辺り、今よりも何もなかったですもんね。もう少しいくと住宅街という感じで。
小泉:そうなんです。最近はお店も増えたので有難いな、と思います。暇すぎて、一日一冊本が読めちゃったり(笑)あと2時間ぶりにお客さんが来てくれたなと思ったら、近くのお店の道を聞かれたときは切なかったです。
小日向:切ない。。
小泉:でも笑って話せるときがきて良かったです。有難いです。
小日向:吉祥寺で始めようと思ったのは、なぜですか?
小泉:土地勘があったからですね。表参道で働いているときも吉祥寺に住んで通っていたので土地勘があったのと、吉祥寺のちょっと田舎っぽいところが自分に合っていたので、やるなら吉祥寺かなと思っていました。のんびりしてるけど、人もいっぱいいるし、お茶をしたい人もいるから喫茶店やるならいいんじゃないかな、と。
小日向:このお家はたまたま見つけたんですか?

 

 

小泉:たまたまですね。元々店を始めようと思っていた時に、店内はすごく狭くてベンチだけ、のようなテイクアウト専門店を始めようと思っていたんですけど、吉祥寺でそういう物件が全然でなくて。そもそも個人で初めての飲食店を始めるっていうのは門前払いみたいな感じで結構難しかったんですね。雑居ビルの一階やもっと広いお店だと、イメージしたようなお店ができなそうだったので困ったなぁと思っていた時に紹介されたのがここでした。
最初メールで間取り図みたときに、広すぎるし2階?と思って「こりゃあねぇだろ(笑)」って思ったんですけど、一応みにいってみたら案外良さそうで。2階に席があるならお客さんがお茶することもできるだろうし、こういう作りなので、セルフサービスでお客さんが2階までコーヒーを持って行ってくれたらこの広さでもやれるかもしれない、と思って申しこみました。他にもサーフボード屋さんやお花屋さんが手を挙げていたらしいんですけど、たまたまその時の大家さんがコーヒーを好きだったこともあり、やれるようになりました。
でも始めてみたら、みんなカフェラテこぼしちゃって上まで運べなくて(笑)飲食店とかでバイトしてないと難しいよなってことに初めて気づいて、店が暇だったこともあり、そこからほぼフルサービスのお店になりました。その頃は階段の上り下りでかなり鍛えられました。
小日向:さっきの私みたいですね(笑)今もフルサービスですよね?
(トーク中、入れていただいたカフェラテを盛大にこぼしました…)
小泉:今はスタッフさんが運んでくれるので、ほとんど筋肉落ちました..
小日向:初めてリュモンさんのカフェラテ飲んだ時、美味しくてびっくりしました。

 

 

小泉:自分も、こういうコーヒーあるんだなぁって思って。こういうコーヒーってどういうコーヒーかというと、あまり苦くないコーヒーです。正直コーヒー飲めなくて、当時苦くない味のを飲んで、「ん、コーヒーアツいかもしれない」と思うようになったのがきっかけです。
小日向:すごい美味しいです。こだわりポイント等はありますか?
小泉:昔はいっぱいあったんですけど…今は全然ないです(笑)昔はコーヒー専門店として始めたので、こだわりポイントいっぱいあったし、朝の味の調整もすごい時間かけてやっていました。コーヒーの達人がきたらどうしようって緊張しながらやっていたし、まだ工夫のしようがあるなって思っていたんですけど、意外とコーヒーを飲む方は少ないんです。実態はチーズケーキとバタートースト屋さんみたいになってますね。最初は葛藤もあったんですけど、何よりお客さんが喜んでくれるので、コーヒー専門店じゃなくても良いかなぁと思うようになりました。もちろん良いものは仕入れているんですけど、今はそれ以上に、可愛いイラストや絵など自分が好きなものに囲まれた空間で、お客さんにも喜んでいただけるお店になれば、背伸びもしなくて幸せだなと思っています。
小日向:なるほど。達人が美味しいと思うコーヒーと、沢山のお客さんが美味しいと思うコーヒーは違うかもしれないですね。
小泉:はい、達人が美味しいと思うコーヒーを作ると、多くの人は「味が足りん」て思うと思います。
小日向:今後、メニューを増やす予定などありますか。
小泉:今後は、物販を増やしたくて。Tシャツ屋さんになりたいです。次の夢は1階を全部Tシャツ屋さんにして、カフェは上だけにして、「あのTシャツ屋さん、実はコーヒー美味しいらしいよ」って言われるのが理想です(笑)
すっかり忘れていたんですけど、自分高校生の時に洋服屋さんになりたかったんです。だけど家族とか学校の先生はみんな進学しろっていうじゃないですか、なので専門学校とかも行けなくて。お店のTシャツは三鷹のとこで全部自分で刷ってるんですけど、刷りながら「あれ、もしかして作れるぞ。しかも店があるから洋服屋さんもなれるかもしれない」って思って、去年からすごい楽しくなりました。

 

 

小日向:どんどん可愛いグッズが増えて、今後も楽しみです。これからもこの街で、続けていく予定ですか。
小泉:はい、いろんな所でやってみたいですけど、背伸びせず自分のペースで吉祥寺で続けられたらなと思います。

 

 
ご近所さんという繋がりで出会った小泉さん、和気あいあいとお話できて楽しかったです!ありがとうございました。
業態は全然違いますがコヒモトの事務所も吉祥寺にあるので、この街でお互いに日々奮闘していければと思います。
今後も、美味しいコーヒーを求めて通わせていただきます!
 
Shop  Ryumon coffee stand
Address  東京都 武蔵野市吉祥寺南町2-14-9
Access  吉祥寺駅 (JR・京王井の頭線)
Open  09:00 ~ 19:00
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