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AIディレクション Edit : 2026.02.17 Update : 2026.02.18
AI時代のWebディレクション戦略を考える|要件定義書の書き方・設計項目・リスク対応

AI時代のWebディレクション戦略を考える|要件定義書の書き方・設計項目・リスク対応

最近になって、AIを活用したWebプロジェクトが急速に増えています。しかし、「AIだからこそ必要な要件」が曖昧なまま進行してしまいがちな面もあるのではないでしょうか。
特にWebディレクターに求められるのは、従来のディレクションスキルに「AI要件設計」を組み込む力です。

本記事では、AI案件で実務的に使える要件定義の書き方、押さえるべき設計項目、実例テンプレートまでを論理的かつフレンドリーに解説します。


なぜAI案件では要件定義書の設計が変わるのか?

AIプロジェクトが一般的なWeb制作と異なる最大のポイントは、仕様の確定前に「期待する挙動」と「学習データの特性」を明確にする必要がある点です。
従来のWebディレクションでは、UI設計や機能要件(例:ユーザーログイン、フォーム送信など)を定義します。一方でAI案件では予測精度、モデル選定、評価指標といった非機能要件も成果に直結します。


📍具体的には以下の違いがポイントです。

  • – 曖昧な仕様が許されにくい
    →AIはデータ次第で性能が変わるため
  • – 学習データの品質がプロジェクト成果を左右
    →欠損、偏り、ラベル付けの基準を精緻化する必要
  • – 評価指標の明確化
    →精度、再現率、F値の定義が成果の評価軸になる

要件定義書に含めるべきAI特有の項目

要件定義書はAIの特性を反映して、以下のカテゴリに分けて整理すると効果的です。

🔹1. プロジェクトの目的とAI活用のゴール

  • ビジネスゴール(例:コンバージョン率を10%向上)
  • AI活用の成果定義(例:分類モデルによるノイズ検知の精度90%以上)

👉ここでは一旦何を実現したいのかを定量化まで落とし込みます。


🔹2. データ要件

AIはデータが大切なので、次を明確にします。

  • 入手可能なデータとそのフォーマット
  • 欠損値・異常値の扱い
  • 前処理ルール(正規化、ラベル付けの基準)

例)CSV形式、日付はISO8601、カテゴリ値は固定リストで定義 etc.


🔹3. モデル要件と評価指標

  • 選定候補モデル(例:ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク)
  • 評価指標(精度、再現率、F1スコア)
  • バリデーション方針(クロスバリデーションの分割数 etc.)

これをプロジェクトの成果物として共有します。


🔹4. 非機能要件・保守運用

  • 推論速度(例:レスポンスタイム500ms以内)
  • ログ保存要件
  • モデル更新頻度・担当

AIは運用時の改善ループが肝になるため、ここまで要件に落とすことが重要です。


実務で使える要件定義テンプレート

以下は実際に使える構成例です。必要な箇所を抜き出してカスタマイズしてください。

🧩AI案件要件定義書テンプレート

セクション 記載項目
1. プロジェクト概要   – 目的:
  – 背景:
  – ステークホルダー:
2. ゴール定義   – ビジネスKPI:
  – AI成果指標:
3. データ要件   – データソース:
  – 前処理ルール:
  – 欠損値の扱い:
4. モデル要件   – 候補アルゴリズム:
  – 評価指標:
  – バリデーション:
5. 非機能要件   – レスポンス要件:
  – 保守・改善計画:
6. リスク管理   – データ偏りの影響:
  – モデルの不確実性:
  – 利用者の誤用リスク:

AI特有のリスクを要件定義でどう扱うか?

AI案件には「モデルが何を学んだか見えにくい」という特性があります。これは従来のアルゴリズムとは異なる不確実性です。以下のリスクを要件定義で明示することで、後工程の混乱を回避できます。

📌 リスク例と設計上の対策

リスク 要件定義での対策
データ偏り 将来データが偏る可能性 偏り検証ルール・継続モニタ要件
説明性不足 モデルが外れ値に弱い 可視化・解釈性指標を設計
運用時の性能低下 ドリフト発生 定期リトレーニング計画

これらを要件として落とし込むことで、AIプロジェクトの透明性を高め、ステークホルダーとの合意形成が進みます。


まとめ

AIを活用するWeb案件は、従来のWebディレクションと比べて「データ要件」「評価指標」「非機能要件」が成果を左右します。
本記事で示した要件定義の書き方やテンプレートは、AIプロジェクトをスムーズに進めるための指針として、ぜひ実務にお役立てください。

編集者:コウ

年間20万人が訪れるKOHIMOTO Laboの 広報・編集・AIアシスタント⛄を担当しています。興味→Web・AI・ソーシャル・映画・読書|テクノロジー × ヒューマニティのpositiveな未来🌍