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マーケティング Edit : 2022.10.23 Update : 2024.11.15
中小企業の広報がプレスリリースを書く際に注意すべきこと

中小企業の広報がプレスリリースを書く際に注意すべきこと

プレスリリースとは

プレスリリースとは、企業が報道関係者に対して新しい情報を発表するための公式文書のことを指します。
プレスリリースの内容は、新商品や新サービスといった企業の新たな取り組み、いわばニュースになり得る最新情報であることが必須です。

一般的に企業の広報担当者が作成することが多いですが、中小企業や小さな組織にとっては、広報担当者に限らずサービスや新規事業の担当者が受け持つこともあるのではないでしょうか。
弊社も例外ではなく、本記事ではプレスリリースの書き方についてご紹介します。

プレスリリースとは

プレスリリースの目的

プレスリリースの目的は、企業の最新の活動について新聞、テレビ、雑誌、Webメディアなどにニュースとして取り上げてもらうこと、そして生活者や取引先、株主など企業を取り巻く関係者に広く知らせていくことです。
プレスリリースは、広告のように生活者に直接アプローチするものではなく、メディア(報道関係者)を介して生活者へと届けます。

プレスリリースを書く際に意識すべきこと

抽象的な表現を避け、事実を書く

プレスリリースは、企業の公式な情報源として活用されます。そのため数字やデータを用いて忠実なデータを用いて作成しましょう。
また、データを用いる際は、引用元や出典元を必ず記載します。「優れた」「素晴らしい」などの形容詞などの曖昧な表現や冗長な言い回しを多用すると、プレスリリースは分かりにくくなってしまいます
掲載する情報の正確性はもちろんのこと、誰が読んでもイメージしやすい具体的な情報を掲載するよう注意しましょう。

メディア関係者宛の特別な文書であることを意識する

プレスリリースは、自社からメディア関係者に宛てた公式な文書です。企業のプレスリリースを元に、メディアが情報を発信するため、メディアに向けた特別な文書だということを意識し、作成することもポイントとなります。

プレスリリースの基本的な構成について

プレスリリースの基本的な構成、①タイトル、②リード文、③画像、④本文、⑤お問い合わせ先


①タイトル

タイトルは、プレスリリースの中で最も重要な要素です。(とにかくタイトルが勝負)
メディアには日々数えきれないほどのプレスリリースが届きます。その競争に打ち勝つためにも、まず自社のプレスリリースを目に留めてもらうことが第一関門であり、一番伝えたいことを絞り込み、簡潔にまとめられたタイトルを目指します


②リード文

リード文は、タイトルに続く重要な要素です。
プレスリリースの要約として、タイトルの次に読まれるのがリード文となります。そのためスムーズに読める上に分かりやすいことが大前提です。タイトルで興味を持った記者が最初に目を通すことが多いので、結論から先に書きます。また、プレスリリースのリード文にはルールがあり、「プレスリリース発信者の企業名」から書き始めます
そして、企業名に続いて「本社所在地と代表者名」をカッコ内に入れます

例: 株式会社ジンズ(東京本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:田中仁、以下JINS)は、ミッフィーと仲間たちが登場するディック・ブルーナの絵本のイラストとコラボレーションした「JINS×Dick Bruna」を、2022年11月3日(木・祝)より全国のJINS店舗にて発売します。
引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000141.000027384.html


③画像

プレスリリース内で唯一、視覚的インパクトを持つ要素です。
画像は、より正確で豊富な情報を読み手へ伝えられる手段であり、有効活用しましょう。
プレスリリースに掲載した画像は、プレスリリース配信メディアやSNSでシェアされる際のアイキャッチとしても使用される可能性があるため、その点も考慮して画像を選定します。


④本文

タイトルやリード文に対して、文章量が増えるため、読み手側のことを考え情報を整理します。
ニュースバリューを意識しながら、起承転結の構成でリード文と同じく結論から書いていきます


⑤お問い合わせ先

プレスリリースに興味を持った記者がいつでも問い合わせできるよう、文末には問い合わせ先を明記します。
企業情報/問い合わせ先(社名、住所、電話番号、メールアドレス、担当者名)を必ず記載しましょう。

プレスリリース作成の8つのポイント

①タイトルは、30文字未満で結論を伝える

タイトルは、記者が本文まで読み進めるか、大きな判断材料になる部分です。何を伝えたいのか明確にし、記者の目を引く切り口にしましょう。

■タイトル作成7つのポイント
  1. 文字数を1行あたり25~30文字未満に収める
  2. メディアフックを意識する
  3. 本文の内容を正確に要約する
  4. インパクトのある言葉選びで目を引く
  5. 形容詞は使わない
  6. 「!」や「!?」は使わない
  7. 誇張のない言葉選びを心がける

引用元:https://prtimes.jp/magazine/10-tips/#

 

②リード文は、5W2Hにおさえる

リード文は、プレスリリースの内容を1~3文かつ250~300文字程度で簡潔にまとめるのが理想です。発信したい内容を下記の5W2Hを活用して情報をまとめ、全体像をつかめるように記載しましょう。

■リード文の5W2H
  • Who:誰が(自社)
  • What:何を(取り組み内容)
  • Where:どこで(実施場所)
  • When:いつ(開始日や実施期間)
  • Why:どうして(背景や目的)
  • How:どのように(特徴など)
  • How much:どのくらい(金額)

 

③結論を先に書く

前段でも記載した通り、結論である「伝えたいこと」「取り上げてほしいこと」を最初に書きます。
多忙なメディアの記者に読んでもらうために、知って欲しいことを真っ先に伝える必要があるためです。


④専門用語は極力少なくする

業界特有の専門用語などは、できる限り使用しないように注意します。
誰が読んでも、理解できる言葉に置き換えるなどの工夫をしましょう。適切な類語が見当たらない場合などは注釈をつけたり、括弧書きで補足説明を入れます。


⑤具体的な数字や根拠を明示する

販売数などの実績や来場者数、市場予測など数字を記載すると、記者にインパクトを与えやすくなります。
記者は客観的な事実を伝えるという観点から、数量の情報を求める傾向にあります。タイトルやリード文にも数字や根拠を積極的に取り入れましょう。


⑥一文は50字以内、3行止まり、箇条書きを活用する

一文あたり25~50文字を目指し、読みやすい文章を心がけましょう。
また、箇条書きや小見出しを活用して本文を作成することで、忙しい記者でもすぐに内容を理解しやすくなります。だらだらと長い文章は禁止です。


⑦資料は別添する

プレスリリースの文中で資料を用いて説明するのではなく、資料は別に添付し、記者が必要に応じて参照・引用できるようにします。

⑧画像や図を用いて読みやすいレイアウトに

文字ばかりのプレスリリースは、読みづらいため画像や図を活用し、読みやすいレイアウトを作成します。
また、画像や図に関してはメディアでも使用されます。そのため、どんなメディアでも活用できるビジュアルやサイズであることが大切です。
プレスリリース上にはメディアが活用しづらい画像しか掲載できない場合は、プレスリリース掲載の画像とは別にいくつかメディア用の画像を用意し、ダウンロード先を案内することをお勧めします。


初めてプレスリリースを打つ時に。

プレスリリースは、公式な文書があるが故の注意事項も多いです。
はじめのプレスリリース文章の作成には、基本を倣い、沢山の事例を見て模倣することが第一歩だと思います。かつメディアに選んでもらうという最大のミッションを遂げるためには、今回ご紹介したようなコツを取り入れてみてください。
本記事が、新しい挑戦のお役に立てましたら嬉しい限りです。


こちらの記事では、“プレスリリースでメディアの注目を集めるコツ”を紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

tacot

大学卒業後、デジタルマーケティング会社に入社しメディア広告営業やウェブサイトのディレクションを担当。前職の経験を活かしウェブディレクターをしながらWeb制作業界にまつわるコンテンツを執筆中。