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Edit : 2025.03.17 Update : 2025.03.17
人が信じるものって、真実ではなく自分が信じたいもの。「1Q84」と「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」を読んだ感想④

人が信じるものって、真実ではなく自分が信じたいもの。「1Q84」と「ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ」を読んだ感想④

こちらの記事は、こひもとの読書録#7-2の内容の一部を抜粋し編集を施したものです。よろしければ、以下より全編を聞くことができます。



ゆかさっき宗教勧誘とかマルチとかの話が出てきたと思うんだけど、今、村上春樹の「1Q84」を読んでて宗教二世とかが少し絡んでるんだけど、その創始者が「現実は激しい痛みを伴う、つらい、それが真実だ。でもみんなそれを直視したくないから、現実逃避の甘く優しい言葉を求めてる。人が信じるものって、真実ではなくて、極論自分が信じたいもの。」っていうことを言ってて、なるほどって思った。
みき確かに。それを信じれば、現実逃避かもしれないけど、安心するっていうのは麻薬に近いようなものなのかなって思った。
ゆか世界は絶対思ったよりも、大切な人も死ぬし、戦争とかも起きてるし、人生も思い通りにいかない事もめっちゃあって、なんか痛いし辛いじゃん。
みきそれを受け入れるのは大変だもんね。
ゆか現代が、不確実性の時代って言われていて、ひとつの世代の中でこんなにも価値観が変わることって今までの人類の歴史じゃなかったらしいの。だいたい1個の価値観で一生を生きて死んでいくみたいな。でも寿命がどんどん伸びてきた中で、AIとかも出てきて、どんどん速くなってる。その速度の中で私たちは人類で始めて生きてる間に価値観がどんどん変わっていくっていうことを体験するらしいの。

で、人間って原始時代から生命を生存させるための本能的習性で、確実なものとか変わらないものに安心を求めるから、この不確実性の時代って言われる今って心理的防御として陰謀論が多分何か流行りやすいっていうのもあるのかなって思った。
みき変わることを恐れる結果、多様化をしてて価値観が何が正しいっていうのも揺らいだりしてる中で、絶対正しいみたいな分かりやすい発言に安心すると言うか、欲しがるのはあるかもね。
ゆかうん。何かまた村上春樹の「1Q84」の話になるけど、小説の中で、ジョージ・オーウェルの1984年という小説の概要が主人公によって話されてるんだけど、それは歴史を書き換えられる力を持ってるビック・ブラザーっていう人が出てくるの。
歴史を書き換えられると何が大変なのかというと、一言で言うと、何が真実だか誰にも分からなくなって誰が敵で誰が味方なのかも分からなくなる。僕らの人格は個人的な記憶と集合的な記憶が密接に絡み合って作り上げられている。歴史とは集合的記憶のこと。だから、正しい歴史を奪うことは人格の一部を奪うことと同じことなんだよ。っていう風に言っていて。

陰謀論とかフェイクニュースの何が悪いのかなって考えた時に、自分の人格とか、自分が好きな人とか、他者を人格に関わるから、真実を捻じ曲げるってことはやっぱり罪なんじゃないかなって思った。
みきたしかに。
ゆか極論、悪も嘘で善へコントロールできるとおもって。
みき私の視点では、今世界で起こっていることも、トランプとかもそういうことに思えてきた。
ゆかそうだよね。トランプとかはテイラースウィフトの画像をAIで修正して、トランプを支持してるっていうのをXに投稿して、でテイラースウィフトが、支持してませんってインスタに書いたりとかしてたから、マジでなんかがっつり嘘ついてるんだけど(笑)
みきなんでバレるだろうっていう嘘をつくんだろ(笑)
ゆかでも大統領とかになったりしてるからね。
みきでもその正しい事実みたいなのはさ、誰が教えてくれたりするのかな。
ゆかそれはね、誰にも教えてもらえなくて、自分で考えるしかありませんっていう感じ。(笑)
みきそうだよね。
ゆか対処法みたいなのはあって、誰かの発言はポジショントークが含まれてるっていうのを前提に聞いたりとか、あとは物事には白黒はっきりするものとかがほとんど無いって思うから、多角的に物事を見たりとか、何か言われた時に全部そうなんだって鵜呑みにするんじゃなくて、あれ?こっちの立場からするとこうじゃない?みたいな批判的思考力を身に付けるとか。
みきなるほど。











こひもと

みき+ゆか / KOHIMOTOというWebサイトをはじめとしたDigital Creativeの会社を営んでいます🤝IT企業出身のエンジニアとデザイナーで元同期。hiphopと本とお笑いが共通言語。