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MARKETINGWEB Edit : 2022.12.20 Update : 2023.01.04

ポストCookie時代、始まるサードパーティCookieの規制に企業はどう対応すべきか

今回は、前回の国内サイトのCookie同意に関する記事に引き続き、ポストCookie時代について触れていきたいと思います。Cookieの概要については、前回の記事を是非ともご覧ください。


ポストCookie時代とは

Cookieが常時的に利用される現代より、少し先のCookieレスな未来のこと指します。ポストCookie時代への移行背景には、現在利用されているCookieへの世界的な利用規制が進行していることにあり、プライバシー保護重視によるサードパーティーCookie*規制が強まっています
国内でも改正個人情報保護法の法律が制定され、他国でもデータ保護法の法律が設定されるなど、世界的にプライバシー保護への動きが高まる一方です。

サードパーティCookieとは

そもそも、Cookieとは「Webサイトに訪問したユーザー情報を一時的に保存する仕組み」を指しています。Cookieは、大きく分けて「ファーストパーティCookie」と「サードパーティCookie」の2種類が存在します。

ファーストパーティCookie

訪問したWebサイトのドメインから発行されるCookieです。ECサイトのログイン情報や閲覧履歴、カート情報などの保存は、このファーストパーティCookieのデータを用いて行われます。ファーストパーティCookieは、現段階でユーザーがブロックしない限りは取得出来る反面、ドメインを横断したトラッキングを行うことができません。そのため応用できる幅が限られています。

サードパーティCookie

サードパーティーCookieとは、訪れたサイト以外のドメインから発行されたCookieのことで、第三者から付与されることが特徴です。あるWebサイトに訪れた際に、訪問したドメインからCookie(ファーストパーティーCookie)が発行されるだけでなく、サイト内に広告バナーが設置されている場合には、広告配信サーバーからもCookie(サードパーティCookie)が発行されます。

リターゲティング広告(追跡型広告)では、このサードパーティCookieを利用しユーザーを判別、特定のユーザーのWebサイト上の行動から、ユーザーの属性や興味・関心度の高い広告を配信しています。
サードパーティCookieは、このようにドメインを横断したトラッキングが可能ですが、ユーザーにブロックされる可能性もある側面を持っています。

【サードパーティcookieが活用されているもの】
  1. 広告の効果測定
  2. リターゲティング広告
  3. アフィリエイト
  4. アトリビューション分析
 

AppleやGoogleによるサードパーティCookie規制

Apple

Appleは独自のWebブラウザである「Safari」で、すでにサードパーティCookieの発行を規制しています。(※2020年3月のアップデートによりサードパーティCookieをデフォルトで全面的にブロックしました。)
Appleの標準ブラウザである「Safari」では、ドメイン横断のトラッキングを防止する*ITP(Intelligent Tracking Prevention)を搭載しています。

APPLE
*ITPとは Apple社のiOS11からブラウザ「Safari」に搭載されているサイトトラッキング(情報収集を目的にユーザの行動を継続的に記録すること)の防止機能です。ユーザのプライバシー保護のために、ITPではユーザの行動を追跡し分析するトラッキングの制限やユーザデータの蓄積を防止しています。ITPの対象となるのは、ブラウザ「Safari」を利用し、インターネットを閲覧しているユーザです。

Google

Googleも2024年までに段階的にGoogle ChromeでのサードパーティCookie使用に制限をかけることを発表しており、代わりに*Privacy SandBoxを提案しています。

GOOGLE The Privacy Sandbox
*Privacy SandBoxとは 「個人情報保護を前提として、広告に支えられた無料のインターネット世界(ad-supported Web)を維持できる」という考えに基づき、「新たなエコシステム」を構築しようとする概念です。2019年にChromeによってリリースされてから現在も多くのWebコミュニティメンバー(Webブラウザ、オンラインパブリッシャー、広告技術会社、広告主、および開発者)とともに開発が進められており、既に30を超える技術が提唱されています。
(※2021年初頭)
ユーザーのプライバシーを考慮したCookieに代わる新しい広告配信システムなど、安全性を重視しています。詳細は後述しますが、「Topics API」もPrivacy Sandboxの新しい技術となります。

特に規制の元凶となっているのが、サードパーティcookieを利用したリターゲティング広告です。これらの広告は、広告主にとってはターゲティングの精度を高める便利な存在であっても、ユーザーにとっては時に嫌悪感を抱く対象となり、利便性を損なうものになっています。世界的な大企業によるサードパーティCookie規制は、デジタル広告の効率性や収益性を低下させるのではないか、というインターネット広告業界の懸念が生じています。

サードパーティCookieへの規制に企業はどう対応すべきか

サードパーティCookieの廃止までにやるべきこととしては、以下の3点があげられます。

1.各ブラウザの対策に適応していく

Apple、Googleともに、ユーザーの個人データに関して、「データ使用の透明性を高めること」、「データ使用に関しては、ユーザーの選択肢があること・コントロールできること」を軸に対策を進めていることをきちんと理解しましょう。

2.代替技術への理解を深める

代替技術を理解して、補うための準備をすることを大切です。サードパーティーCookieに代わる技術としては*共通IDソリューションや、Googleが開発している*Topicsなどが挙げられます。また各媒体や計測ツールが推奨しているタグの設定を行うなど、企業はユーザーの個人データの扱いについて適時対応していきましょう。
*共通IDソリューションとは ターゲティングに使えるIDを生成し、そのIDを使用してマーケティングを行うシステムを提供する、一種のソリューションのことを指します。
    GOOGLE Get to know the new Topics API for Privacy Sandbox
*Topicsとは サードパーティCookieに代わって、オンラインで人々を識別する手段としてGoogleがテストしているツールのことを指します。Topics APIでは、閲覧履歴をもとにユーザーの興味・関心事を表す「トピック」、例えば「フィットネス」や「旅行・交通」を毎週選択します。トピックベースの広告を運用するWebサーバーへ接続すると、Topics APIは過去3週間から合計3つのトピックを選んで、Topics に参加するサイトおよび広告主に共有する。トピックの選択やサーバーへの提供に際しては、ユーザーの特定を防止するための処理(ランダム化やノイズの追加)も行われるようです。
 

3.ファーストパーティデータを収集する

サードパーティCookieの利用が今までよりも難しくなることで、今後はファーストパーティデータの活用が注目を集めていくでしょう。ファーストパーティデータは、会員登録やログイン機能で収集ができます。他にもソーシャルログインなど、ユーザーが普段使い慣れているSNSを使ったログインを導入することで、ログイン障壁を低くしつつも、企業は新規ユーザーの獲得が可能となります。

他にも、同意管理プラットフォーム(サイトへ訪問したユーザーに対してCookie利用への同意の可否を取得し、管理するツール)を利用し、個人情報の保護への対応策を進めましょう。

まとめ

ポストCookie時代では、新しい情報をキャッチアップしていくと同時に、廃止が完全に行われるまでに、サードパーティCookieに頼らない施策の検討や新しい技術への理解が必要となります。大企業を筆頭に開発される新技術に適応していくと同時に、インターネット上で「ユーザーの個人情報を守る」「ユーザーの意向を尊重する」ことの重要性も共通認識を社内全体で浸透させていきたいですね。

KOHIMOTOでは、Cookieに関するご相談承っております。どうぞお気軽にご連絡くださいませ。

tacot

2015年立命館大学卒業。同年4月にデジタルマーケティング会社に入社。在職中には、メディア広告営業やwebデザインに従事。その後ウェブディレクターとして、web制作を中心に担当。前職の経験を活かし、現在はWeb制作業界にまつわるコンテンツを執筆中。