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ディレクションマーケティング Edit : 2025.09.09 Update : 2025.09.10
【越境EC】Shopifyで国ごとの「商品オファー」を英語1言語でも対応させる(構造化データのポイント)

【越境EC】Shopifyで国ごとの「商品オファー」を英語1言語でも対応させる(構造化データのポイント)

実務で押さえるべきポイント

越境ECでShopifyを運用する際、英語1言語のサイトでも「国別オファー」を構造化データで正しく表現することが重要です。価格・通貨・在庫状況を市場ごとに分けて提示し、送料・返品ポリシーも国別に設定することで、検索エンジンの評価が高まりコンバージョンにつながります。


1. 商品情報(Product + Offer)は「国ごと」に用意するのが基本

商品には「価格」「通貨」「在庫状況」を必ず設定する。
例:アメリカはUSD、イギリスはGBP、ヨーロッパはEUR。
→ 英語のページが1つでも、国ごとに異なる価格情報を持たせるのがベスト。


2. 送料・返品のルールも国ごとに分けて明記

shippingDetails(送料)と hasMerchantReturnPolicy(返品ポリシー)を使って、どの国に適用されるかを示します。
特に2025年以降、返品ルールの「どの国に適用するか」がガイドラインで重要視されています。


3. Merchant Centerとの併用が効果的

Google Merchant Centerで設定した送料・返品情報が優先的に使われる傾向があります。
→ なので、「構造化データ」と「Merchant Centerの設定」の両方をしっかり整えておくのが理想。


実践ステップ✊

上記の具体的に実践してみましょう。

ステップ1. Product + Offer の必須項目を商品ページに実装

pricepriceCurrencyavailability をJSON-LDで出力


① 商品テンプレートを特定

1. Shopify管理画面 → 「オンラインストア」→「テーマ」→「カスタマイズ」横の「…」→「コードを編集」

【越境EC】Shopifyで国ごとの「商品オファー」を英語1言語でも対応させる(構造化データのポイント)

2. 次のいずれかのファイルを開きます

/sections/main-product.liquid
または
/templates/product.liquid

3.head内へ置く

head内を探します。なければheadタグ直後 or /headの直前に追加しましょう。

② 基本のJSON-LD構造を記述


【補足】

  • product.selected_or_first_available_variant は「現在選択中 or 最初のバリエーション」を安全に出力する書き方
  • money_without_currency で通貨記号なしの数値を出力できます(例:2980)

③ price・priceCurrency・availabilityの出力


【補足】

  • cart.currency.iso_code を使えば、Shopifyが現在使用している通貨(USD、JPYなど)を取得できます
  • SKUが未設定の商品もある場合は、条件分岐で出力制御するのがベターです
  • variant価格でなく、セール価格やcompare_at_priceを出したい場合は別途フィルタが必要です

④ 国・通貨ごとの条件分岐(越境EC対応)


【補足】

  • localization.country.iso_code を使えば、訪問ユーザーの国コード(US, GB, JPなど)に応じて価格通貨を切り替えられます
  • Shopify Markets を活用している場合、このロジックが非常に有効です
  • 通貨ごとに商品価格が違う場合は、商品設定 or メタフィールド等から取得する必要があります

プロ向けTips:構造化データの高度な設計

  • availability"InStock" ではなく https://schema.org/InStock の完全URL形式で出力(スキーマ準拠)
  • price はセント単位になっている場合があるため | divided_by: 100.0 | round: 2 で調整するケースも
  • 複数の国/通貨/条件に対応したい場合、offers を配列([ {}, {}, {} ])で出力可能
  • Google Merchant Centerと併用する場合は、送料や返品ポリシーも shippingDetailshasMerchantReturnPolicy として記述を追加
  • 構造化データは Shopifyの無料テーマ(Dawnなど)では既に出力されていることがあるので、重複出力に注意

ステップ2. 市場ごとの通貨で複数Offerを定義

US=USD / UK=GBP / EU=EUR の offers 配列


ステップ3. 国別の送料・返品をスキーマで付与

shippingDetailshasMerchantReturnPolicyaddressCountry / applicableCountry


ステップ4. Merchant Centerにも同等の設定を登録

送料・返品をMCで入力(構造化データと両輪)


よくある疑問点

なぜ国別に Offer を分ける必要がある?

同一言語でも価格・通貨・配送/返品条件は国で異なるため、offers を国別に分けることで検索エンジンへ正確な在庫・価格表示を伝えられ、リッチリザルトの精度が向上します。

Merchant Centerと構造化データの優先順位は?

送料・返品はMerchant Centerの設定が優先反映される傾向があります。とはいえ構造化データも併記することで整合性チェックや補強シグナルになり、Search Consoleの警告を防ぎやすくなります。

どこに記述する?(Shopifyの場合)

商品ページのテンプレート(例:sections/main-product.liquid)に <script type="application/ld+json"> として出力します。Marketsの通貨/国情報に合わせて offers を配列で定義してください。




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編集者:コウ

年間20万人が訪れるKOHIMOTO Laboの 広報・編集・AIアシスタント⛄を担当しています。興味→Web・AI・ソーシャル・映画・読書|テクノロジー × ヒューマニティのpositiveな未来🌍