オウンドメディアを運営する上で、SEO対策のひとつに記事コンテンツのリライトという作業があります。弊社でもオウンドメディアを育てていく中で今回はリライトについてまとめていきます。
リライトってなに?
リライトとはすでに公開したが検索順位が芳しくないコンテンツを洗い出し、その内容を改善しより多くの閲覧者に見られるよう
検索順位を上げることを意識したメンテナンス のことを指します。
リライトを行う対象は、オウンドメディアに掲載されている、テキストや画像など、情報の具体的な記事コンテンツになります。
リライトがなぜ必要なの?
SEOに詳しい執筆者が作成した記事でも、リライトなしで上⼿くいく記事コンテンツは
約2割 と言われています。
検索順位が芳しくない記事コンテンツをリライトすることで
約6割 は上位に上がる可能性があります。
そのため公開したまま放置するのではなく、記事コンテンツの効果測定を行い、定期的にリライトすることで成果を生み出す可能性が広がります。
出展:PLAN B:リライトの効果実証!やはりリライトはメディア成長には欠かせない施策だった!
Googleアナリティクスなどのツールを使用してサイトの訪問者数やページの滞在時間などユーザーの動向を数値化し、その数値をもとにリライトが必要なコンテンツを洗い出します。そして不足している要素を検証し、より良質なコンテンツに改善していきます。
Googleの検索順位を決定しているアルゴリズムは、定期的にアップデートされています。すでに公開し上位に表示されている記事にも影響があるアップデートの場合にもリライトを行います。
また、リライトを繰り返すなかで、コンテンツに不足していた要素が何かを⾒つけ出し、
新しい記事コンテンツを作成する際にその要素を活かすことで、より正解率を向上すること ができるようになります。
リライト作業の流れ
日々、大量の情報が新しく更新されていく中で、
常に良質な内容として保つため コンテンツを継続して補充していく取り組みを行います。
では実際にリライトはどのような手順で行えばよいのでしょうか。施策なので様々な方法による仮説検証がありますが、一般的な方法は下記の1〜4の作業を順番に繰り返し行っていきます。
【分析】リライトが必要なコンテンツ選び
【調査】競合調査、課題発⾒、仮説と施策の立案
【作業】リライト、メンテナンス作業
【測定】リライト効果測定
1:【分析】リライトが必要なコンテンツの選び方
効率的にリライトを行うために、
先ずは検索順位が11~30位にあるコンテンツを中⼼に選びます 。
検索順位が11~30位のコンテンツは、「悪くはないが、上位コンテンツには劣る」という惜しい評価を受けているコンテンツなので、不⾜している要素を反映することで、⽐較的上位に上がる余地があるコンテンツとなるためです。
Google Search ConsoleやGoogle Analyticsなどのツールを活⽤することで、検索されているキーワードや検索順位を検証することができます。
また、リライトの頻度に関しては、新規投稿・リライト記事を公開後、1ヶ月程度様子をみていきます。更新頻度が高いからといって上位表示されるわけではないため、良質なコンテンツに改善することを目的としましょう。
また、法律変更など可変がある情報は常に新しい情報が重要なコンテンツに関しては更新頻度が多くなります。
項目
ツール
改善策例
検索順位
Google Search Console
順位の高い記事=関連キーワード補充、内部リンク貼る
順位の低い記事=削除もしくはリライト
流入経路
Google Analytics
多くのユーザーが訪れる経路を強化
選ばれない流入経路のは理由を分析、改善
直帰率
Google Analytics
コンバージョンしたユーザーの流入経路
Google Analytics
オーガニックからの流入多=SEO対策に注力する
SNSからの流入多=次回コンテンツ制作に役立てる
コンバージョンに繋がったページ
Google Analytics
ページごとの共通点を分析し強化
コンバージョンに繋がったページの特徴を他のページに反映
2:【調査】不足している要素の調査
リライトを行う記事コンテンツを選んだところで、次に不足している要素を調査し改善点を洗い出します。
競合調査ではターゲットのキーワードで検索上位に上位されているコンテンツとの違いを知ることでユーザーニーズの⾼い要素を調べます。
3:【作業】リライト、メンテナンス作業
不⾜している要素を⾒つけ出したところで、実際にコンテンツの内容の改善を⾏います。
改善箇所として重要な点を順番に確認してみましょう。
タイトル、ディスクリプション
競合と差別化したオリジナリティのあるタイトルにする
Google Search Consoleでユーザーが求めているキーワードを探しタイトルへ入れる
ディスクリプションもタイトルに合わせて、記事の内容を端的に補充
導入文
結論を最初に明記することで、本⽂を読み進めやすくなる
⽂章が長文になる場合は、⽬次を配置する
構成や見出しの変更
キーワードを見出しのなるべく冒頭部分に⼊れることで、情報が見つけけやすくなりユーザー体験が向上し、結果としてSEO対策となる
検索ニーズの高い要素は記事の前半に配置する
hタグの中に関連キーワードを盛り込む
情報の信頼性と安全性
Googleは特にお⾦や健康に関する領域に対して、根拠や情報の正確さを重視する傾向にある
⼀次情報である公的機関や専⾨家の出典を確認し信頼性のない情報は削除するなど常に最新の正確な情報を提供する
⽂字に装飾をして強調
ユーザーのニーズに応える部分など特に重要な箇所は太字にする
文章が1,000字を超える場合には、段落を分けたり画像を配置したり飽きない工夫を
簡潔な⽂章
一文を短くする
重複表現を削る
伝えたいことを明確にする
専門用語など難しい表現は、説明をつける
分かりやすい図解や表を追加
離脱率低下や読了率の向上のために、⽂章の内容を補足するようなイメージ図を作成し配置する
アイキャッチ画像の変更
コンテンツページの冒頭の離脱率が高い場合はアイキャッチ画像を変更する
【測定】4:定期的な効果測定の実施
記事を公開した後は、ユーザーの行動やクリック率などを観測し必要に応じて記事を改善していく作業を繰り返します。
公開後、検索結果に反映されるまでには時間がかかるので、公開後2週間で効果測定など、リライトを判断する基準を⾃社で決めて管理することが必要となります。
リライトの際の注意点
リライトをする上での注意点をご説明します。
著作権について
外部サイトから引用・転用を行う場合には、引用範囲を明確にし、引用元を明記する必要があります。
検索順位5位以上のコンテンツを⼤幅にリライトしない
すでに上位に表示されているコンテンツは検索順位が下がってしまうリスクが大きいため大幅なリライトを避けます。
⼗分な分析をせずにユーザーに必要とされている箇所を削る
ユーザーニーズを把握せずにリライトをしてしまうと、ユーザーに必要とされている箇所を削ってしまうことになりかねません。
どちらかというと不足要素の検証を繰り返しすることで、ユーザーに選ばれるコンテンツに改善します。
記事タイトルを高頻度で変更
記事タイトルを⾼頻度で変更すると、Googleにスパムだと思われる危険性がありますので、月に⼀度程度の変更が目安となります。
YMYLを理解する
YMYLとは2013年にGoogleが提唱した概念でYour Money or Your Lifeの略で、具体的には「個人の将来の幸福、健康、経済、または安全性に影響を及ぼす可能性があるページ」を指します。この領域のコンテンツは特に、個人の意見などではなく正確な専門知識を必要とする情報ということで、情報の信頼性と安全性が厳しく評価されます。
まとめ
今回は、SEO を意識した記事リライトでコンテンツを育てるコツについて紹介しました。
記事コンテンツのメンテナンス作業は、分かりやすく正しい情報を発信できるように改善することが重要になると感じました。
時代の変化や状況によって検索エンジンのアリゴリズムやユーザーのニーズが変化していくなかでもリライトは欠かせない作業になります。
私たちも検索順位が上がったらうれしくてキャッキャ言いながら楽しくこのメディアを運用しています。この記事がすこしでもお役に立てたらうれしく思います。いっしょに頑張りましょう!
KOHIMOTO LABO
WebプロダウションKOHIMOTO Inc.が発信を通して成長していくためのラボ🧪 IT企業出身。世界中の人へ発信できるWebサイトを通じて、社会がより良い方向へアップデートしていく為に日々学び、技術を生かしていきます。