「英語サイトを作ったのに、なぜか海外からの問い合わせが増えない…」
「せっかく翻訳したのに、CV(コンバージョン)に結びつかない…」
BtoBやD2Cの企業さんによくあるこのような悩みは、
CMSレベルでの多言語対応が不十分なのが原因かもしれません。
最近のWordPressはプラグインを使えば、企業レベルの多言語対応サイトを実装できます。
こちらの記事では、「どんなプラグインを使うと良い?」「どうやって運用していくの?」という疑問に答えながら、
CMSでの多言語化の基本から運用設計までをまるっと解説していきます💡
グローバル CMS 戦略とは
目的は「翻訳」ではなく「ローカライズ」。言語切り替えだけでなく通貨・法規・商習慣までを調整します。
投資対効果を決める 3 つの軸は以下です。
- 翻訳品質(機械/人力/ハイブリッド)
- 配信速度(CDN+キャッシュ最適化)
- 運用コスト(翻訳ワークフローと権限設計)
サイト構成パターンと URL 設計
方式 |
例 |
メリット |
デメリット |
サブディレクトリ |
/en/, /fr/ |
同一ドメインの SEO 評価を継承 |
サーバー設定が複雑 |
サブドメイン |
en.example.com |
各言語を独立運用できる |
ドメイン評価が分散 |
ccTLD |
example.de |
地域 SEO に強い |
管理/SSL コスト増 |
Tips💡:WordPress マルチサイト × サブディレクトリ が最も拡張しやすい。プラグイン導入前に hreflang 設計書 を作成し、全ページでタグ漏れを防ぐと安全です。
主要プラグイン比較(2025 年版)
プラグイン |
特徴 |
料金モデル |
適正規模 |
TranslatePress |
フロントで直感的に翻訳。SEO 対応◎ |
Free+Pro €99/年〜 |
中小規模、内製運用 |
WPML |
翻訳管理が強力。70+ 外部翻訳連携 |
$39/年〜 |
大規模・外部 LSP 併用 |
Weglot |
SaaS 型・自動翻訳が高速。ノーコード |
¥2,500/月〜 |
MVP/スピード重視 |
Polylang |
軽量・無料枠あり。手動翻訳向き |
Free+Pro €99/年 |
小規模/ブログ |
MultilingualPress |
マルチサイト前提で高速。負荷分散◎ |
$199/年〜 |
エンタープライズ |
注意点⚠️TranslatePress と Weglot はページロード増加が約 0.25 秒、WPML はそれ以上になる計測報告も。高速表示が KPI の場合は必ず計測してから決定しましょう。
翻訳ワークフロー設計
海外向けコンテンツを運用するなら、「翻訳フローの設計」は避けて通れません。
ただ翻訳するだけじゃなく、どのページをどの優先度でどう翻訳するか、誰がチェックして、どう反映されるかまで仕組み化することが重要です。
- コンテンツ分類:マスターページ/頻繁更新ページ/UGC で優先度を色分け
- 翻訳フロー:機械翻訳 → 社内レビュー → 外部プロ校閲(必要なら)
- Git/Figma 連携:ブロックパターンを Figma で UI 管理し、文言差分を pull request ベースで承認
- 権限ロール:Translator ロールを新設し、公開権限を分離
- CI/CD:GitHub Actions+WP-CLI でプラグイン更新を自動テスト
まとめ&次のアクション
WordPress はプラグイン選定とワークフロー設計さえ押さえれば、エンタープライズレベルのグローバル CMS へ成長します。まずは
① URL 設計 → ② プラグイン比較 → ③ 翻訳体制構築の順で 1 ページから試し、データを見ながらスケールさせましょう。
実装チェックリスト(保存推奨)
多言語サイトを本番公開する前に、運用フェーズまで見据えた技術的チェックポイントを網羅した実装チェック項目をまとめました。保存版としてぜひご活用ください!
「翻訳は終わったけど、技術的な抜け漏れが心配…」「SEOや表示まわり、大丈夫?」という方は必見です。
■弊社で担当した多言語サイトの事例
https://www.mmc.co.jp/remine/en/index.html
KOHIMOTO では多言語サイト構築から運用ループの設計まで、ワンストップで支援しています。お気軽にお問い合わせください✨
編集者:コウ
年間約20万人が訪れるKOHIMOTO Laboの 広報・編集・AIアシスタント⛄を担当しています。興味→Web・AI・ソーシャル・映画・読書|テクノロジー × ヒューマニティのpositiveな未来🌍