UXとは
UXとは、User eXperience(ユーザーエクスペリエンス)の略で、
ユーザーがサービスや製品の使用で得られる体験を示す言葉です。
例えば、Webサイトでは「サービスについて理解しやすい」「欲しい商品を見つけやすい」「操作がサクサクできる」「探している情報がすぐ見つかる」などになります。またサイトを飛び出して「カスタマーサポートの対応が良い」などと感じる、サービス・製品にまつわる体験の全てがUXにあたります。
UXはいつ生じる?
UXは、サービスや製品に携わっている全ての期間で生じるすべての体験です。
なので、製品を使っている最中などの一時的な体験だけを指しているわけではありません。
UXが生じる期間を以下4つに分類できます。
- Anticipated UX(予期的UX)
- Momentary UX(一時的・瞬間的UX)
- Episodic UX(エピソード的UX)
- Cumulative UX(累積的UX)
UXに種類はある?
では、具体的にUXとはどのようなことを指すのでしょうか。
1人のユーザーの経験を期間で見る場合、UX白書では次のように分類して説明しています。
予期的UX |
体験を想像する(利用前) |
一時的UX |
体験する(利用中) |
エピソード的UX |
ある体験を内省する(利用後) |
累積的UX |
多種多様な利用時間を回想する(利用時間全体) |
UXは数値で評価できる?
UXは数値で評価することが難しいです。
なぜなら、UXはひとりひとりのユーザーの中で起きている体験のことなので、複雑であり数値による比較や評価が難しいためです。
例えば、Webサイトを訪れたユーザーが10人訪れたら、10通りのUXが存在します。
UX調査の一環として、アンケートやNPSが用いられることはあり、個人の中での相対評価が分かります。
なぜUXが大事なの?
人が消費するものを選ぶキッカケが変化しています。
これまでは「良い製品を作れば買われる時代」から「アプローチすれば買われる時代」を経て、「価値を提供することで買われる時代」へと変化してきました。
人々の消費のモチベーションも変化しており、これに合わせてサービス・製品側に求められる事も進化しています。
その中で
日本の社会は豊かで、物を選ぶときも比較対象が沢山あります。
また、技術のコモディ化により製品の機能や特徴での差が少なくなってきました。
さらに、購買者は自ら色々な情報を取得・発信することが容易になっています。
このように、情報が豊富で差別化が難しい現代において、人々は「使いやすさ」や「満足度の高さ」といった体験へ愛着がわき、選択時に重視するようになってきたことからUXの重要性がますます高まっています。
UX改善の方法とポイント
UXを改善するために、まずはどこに課題があるのかを発見して分析をおこなう必要があります。
その上で、
ゴールを設定する必要があります。何のためにUXを改善するのか、実現したい事を明確にする必要があります。
例えば、「新規を獲得する」と「顧客満足度を上げる」では、方向性が違ってきます。ゴールを決め、方針を定めることができれば、方向性が曖昧になることを防げます。
UX改善のステップ
ユーザーの視点に立って、サービス・製品のUXを改善するためには、以下のステップがあります。
- 現状を把握しゴール設定する
- 改善施策を検討する
- 施策を実施して検証する
UX改善のための、UXリサーチとは?
UX改善は、改善対象とするUXの特定とユーザーの現状を把握するところから始まります。
なおユーザー体験を理解し、整理するための調査を「UXリサーチ」といいます。
UXリサーチでは、ユーザビリティテストや1対1のデプスインタビュー、行動観察調査などのさまざまな手法を駆使して、ユーザーの悩みやニーズ、心理を明らかにするデータを集めます。
課題を可視化する、カスタマージャーニーマップ
UXリサーチでユーザーの状況を明らかにしたら、課題を解決できる理想のUXを描き、施策に落とし込んでいきます。
この際に有効な手法が「カスタマージャーニーマップ」です。ユーザーの行動や感情の遷移を可視化するカスタマージャーニーマップは、ストレス源になっている問題(ペインポイント)の把握に役立ちます。カスタマージャーニーマップを用いて、ユーザーの問題を解消する理想のUXをデザインできたら、それを実現する具体的な仕組みやUI、施策を検討します。
以下の記事でカスタマージャーニーマップについて詳しく掲載しています。
KOHIMOTO LABO
WebプロダウションKOHIMOTO Inc.が発信を通して成長していくためのラボ🧪 IT企業出身。世界中の人へ発信できるWebサイトを通じて、社会がより良い方向へアップデートしていく為に日々学び、技術を生かしていきます。