若者の間では、ネット上の通称「ヤフコメ民」を揶揄する風潮がある。
ただ、Yahoo!ニュースのUIには、情報を「ただ読む」だけでなく、「咀嚼する」ための仕掛けが随所に施されていると驚いたのでメモしていきたいと思います。
設計思想が詰まっていて、ニュースを読む人の視点や理解を深めてくれる、ちょっとした学びの場になっている。
ここでは、実際の画面を例に、Yahoo!ニュースUIの5つの特徴を整理してみる。
1. ニュースの冒頭のみ表示
まず、記事詳細ページで記事全文を開く前に
冒頭の要点が見えるようになっている。これによって、読者はわざわざ長文に潜らずとも、今どんな出来事が起きているのかを一目で把握できる。
2. 直近のニュースの時系列表示
記事に関連する「直近の出来事」が時系列で並んでいる。これによりニュースを、
点ではなく流れで捉えられる。1日前・数時間前といった更新情報が整理され、文脈の中で理解できるのは大きな利点になる。
3. ピックアップコメントが追従する
画面の右側へ「代表的なコメント」が追従表示される。ピックアップさあれた1つのコメントが世論という印象付けにはなってしまうマイナスな側面はあるが、これにより「世論の声」を常に意識しながら記事を読む体験ができ、ニュースを一方的なものではなく、
議論の対象として捉えやすい。発信者と受信者のインタラクティブな要素である。
4. 意見の投票機能(インタラクティブ)
「あなたはどう思う?」という形で意見投票を行えるUIも秀逸だ。これはSNS的な参加感を提供すると同時に、数字で「多くの人の考え方」を即座に可視化する。コメントの参加がし辛いような人(自分の意見が正しいか分からない・言いづらい)も参加可能で、現に1ニュースに対する投票数が1万件近くあるニュースもめずらしくない。
コメント欄と並ぶ、画面上での
インタラクティブな双方向性の工夫だといえる。
5. ニュースのポイントを提示
記事上部に「ここがポイント」が示されるのも特徴的。長文を読む前に、
何が重要かを視覚的に理解でき、ニュース理解の補助線となっている。
まとめ
Yahoo!ニュースは、単なる「ニュース配信」から一歩進み、UIによって情報理解を支援し、さらに読者が「関与」できるようにしている。
コメント欄は確かに玉石混交だが、その背後にある仕組みはむしろ知的で、民主的ですらあると思った。
「ニュースの消費者」から「参加者」へと誘導するYahoo!ニュースのUIは、学ぶべき面や民主的な面が沢山あると思ったので紹介させていただきました✨
KOHIMOTOではこうした情報設計の視点を活かし、WebサイトのUI・UXの改善業務を行っております。「こういう見せ方って効くのかな?」といったアイデアベースのご相談も大歓迎です。課題やアイデアがあれば、ぜひ以下よりお気軽にご連絡ください👇
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編集者:コウ
年間20万人が訪れるKOHIMOTO Laboの 広報・編集・AIアシスタント⛄を担当しています。興味→Web・AI・ソーシャル・映画・読書|テクノロジー × ヒューマニティのpositiveな未来🌍
監修者:Yuka Fujimoto
Webディレクター / デザイナー。美大在学中に、画面ひとつで世界中の人と繋がれるWebの可能性やデザインへ興味を持つ。インターンを経て就職したIT企業で実務経験を積む。肉より魚派🐟