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ディレクション Edit : 2022.08.25 Update : 2024.11.07
Webサイト制作におけるディレクターの仕事を細分化してみた

Webサイト制作におけるディレクターの仕事を細分化してみた

Webディレクターとは?

サイト制作における進行管理を担当します。
サイト制作は、デザイナー、エンジニア、カメラマン、ライター、など各分野における専門家と一丸となって行うプロジェクトです。
その中でもwebディレクターは、制作フェーズでの要となります。
企業によって、企画〜制作の商流の仕組みが異なるのもWeb制作業界ならではの大きな特徴ですが、今回は企画設計からwebディレクターが介入するのを前提での解説となります。

サイト制作工程は、大きく分けて4つ

サイトの企画設計
サイトの構成
デザインとコーディング
サイトの公開作業

サイトの企画設計

ヒアリング

現状のサイトにおける課題や今後のサイトの方向性についてクライアントと打ち合わせを行います。
Webディレクターは、打ち合わせ当日までにヒアリングシートの作成や今回対象となるwebサイトのリサーチ、参考サイトなどをまとめます。

ヒアリング項目例
  •  ターゲット設定(どのような人にサイトへ訪れて欲しいのか)
  •  現状のサイトの課題
  •  今後のサイトの目的
  •  サイトを通して伝えたいこと、サイトの方向性
  •  ベンチマーク(イメージに近いサイト)
  •  競合他社について
  •  予算、納期

ここではクライアントとの共通認識を、できるだけ多く持つことがポイントとなります。

要件定義

要件定義とは、ヒアリング内容を元にクライアントの要望や条件をまとめ、どのようなサイトを制作するのかを具体化していくことを指します。
Webディレクターは、下記のような項目を要件定義としてまとめ、サイトの全体像を企画設計し、プレゼンテーションを行います。

プロジェクトの要件定義
  •  プロジェクトの背景と概要
  •  課題と目的
  •  ターゲット
  •  コンセプト
  •  費用
  •  公開日(スケジュール)


ウェブサイトの要件定義
  •  サイトマップ
  •  構築環境の決定(ドメイン、サーバーなど)
  •  システム側の決定
  •  保守運用
  •  費用
  •  公開日(スケジュール)


スケジュール(WBS)策定

WBSとは、Work Breakdown Structure(作業分解構成図)のことを指します。
サイト制作の一連の流れで発生する作業を細分化し、構図化したものをWBSと呼んでいます。例えると、料理のレシピのような存在です。
Webディレクターは、全体スケジュールと併せてこのWBSを作成します。誰が、どれくらいの期間で、どういったタスクを行うかを具体的に示していく必要があり、プロジェクトの進行管理を円滑に行うためにも非常に重要なものとなります。WBSは、制作に関わる人々の意見も取り入れつつ、決定します。

サイトの構成

ワイヤーフレーム作成

ワイヤーフレームとは、いわばサイトの設計図です。サイトのレイアウトを簡単な線と枠で表現した図のことを指します。

Webディレクターは、制作フェーズに入る段階(もしくは企画設計の段階)でワイヤーフレームを作成します。ただレイアウトを作成するだけはなく、要件定義でまとめたクライアントのニーズを視覚化していくという作業になります。
Webサイト制作におけるディレクターの仕事を細分化してみた

デザインとコーディング

デザイン作成

先ほどのワイヤーフレームを元に、デザイナーがサイトのデザインを作成します。
Webディレクターは、デザインに入る段階で、ワイヤーフレームを用いて、何故このような設計に至ったのかを具体的に説明する必要があります。
コンセプトに沿ったデザインにするため、この段顔でサイトの*トンマナなども細かく設定していきます。
*トンマナとは、トーン&マナーの略称であり色調やフォントなど、デザインにおけるルールのことを指します。

コーディング

デザイナーが作成したデザインを元に、コーディングという作業を行います。
Webデザインをブラウザ上で見える形にするため、プログラミング言語を用い、記述することをコーディングと呼びます。エンジニアやコーダーと呼ばれる職種の方が担当することが多いです。
Webディレクターは、制作陣に対して進行管理を行うと同時に、制作物のチェックも行います。

サイトの公開作業

サイト公開

事前に決定したサーバーにファイルをアップロードすることで、Webサイトは誰でもアクセスできる状態となります。
他にも、CMSというシステムを用いて、システムの管理画面から本番公開する方法もあります。構築環境やシステム使用については、要件定義に沿って進めます。

公開後のチェック

サイトが無事公開したのち、すぐにサイトの動作確認を行います。WindowsやMac、iPhoneやAndroidといった様々なデバイスを用いて、サイトの動きや見た目に問題がないか確認していきます。
Webディレクターは、制作物の品質を保証するという重要な役割を担っています。万が一、修正が発生した場合を備えてすぐに対応できる体制を整えておきましょう。

まとめ

今回は大まかなサイト制作の流れと共に、webディレクターの役割について解説いたしました。
Webディレクターの業務は多岐に渡ります。制作の進行管理をする上で、サイト制作に関する知識はもちろんのこと、他の職種の人々がどういった業務を行なっているのか等、広く学ぶ必要があります。
クライアントやチーム、一人ひとりの立場になって、物事を考え、コミュニケーションを取ることがディレクターにとって重要なのだと思います。

tacot

大学卒業後、デジタルマーケティング会社に入社しメディア広告営業やウェブサイトのディレクションを担当。前職の経験を活かしウェブディレクターをしながらWeb制作業界にまつわるコンテンツを執筆中。