注目を集めている「Napkin AI」
2024年9月に日本語対応すると、瞬く間に国内AIサービスウォッチャーの間で話題となった図解作成AI「Napkin AI」。
知らない人のためにNapkin AIをワンフレーズで表現すると「無料でデザインの知識がなくても、一瞬で高品質な図やグラフを作成できるAI」です。
この記事では、Napkin AIを使い倒してもらえるよう、特徴や機能、用途の向き不向き、料金プランまで、徹底的に解説していきます。
一瞬で図やグラフを作る方法
では、早速Napkin AIを使っていきましょう!
①アカウント登録
登録の手順は以下の通りです。
「Sign in with Google」をクリック※Googleアカウントをお持ちでない場合は、メールアドレスで会員登録することも可能
Googleアカウントを選択する
アンケートに答える
②指示入力
Napkin AIで図解を始める際には、作成したいグラフや図のもとになる「テキスト(文章)」が必要になります。まだテキストを作っていない場合も、そこからAIに生成してもらうことが可能です。以下2つのメニューから選択できます。
自分で作成したテキストを使って生成(By pasting my text content)
AIを使ってテキストから生成(By generating text using AI)
手元にある資料や原稿を元に図解を生成したい場合は「By pasting my text content」を、テーマだけが決まっている場合は「By generating text using AI」を選択します。どちらを選んでも、テキストから図解を生成する過程は同じです。
今回は「AIを使用してテキストを生成する」パターンを試してみましょう。
③「Continue」投下
作成したい資料の元になるテキストをAIで生成します。「Write a prompt to generate text content」の欄に作成したい資料のテーマを入力し、「Continue」をクリックします。今回は「美肌のための必要な栄養素」の図を出力してもらいます。
④図解に纏わるテキストが生成
数秒で「図解についてのテキスト」が生成されました。概要、重要性、図解の種類といったトピックがしっかりと網羅されています。
⑤図解の生成
その中で、図にしたい箇所を選択すると、左側に
雷のようなアイコン が表示され、クリックすると10秒ほどで図が生成されます。
このように、生成された図の左側にレイアウトのオプションが提案されるので、ここから内容に適したレイアウトを選択すればベースは完成です。バリエーションは情報の比較やタイムライン、サイクル図などさまざまです。
⑤図の保存
比較表の作成からレイアウト調整までわずか数分で完了し、スライド資料の作業時間を大幅に削減可能できます。パワポでも再現できるが、Napkin AI上で完結する手軽さが魅力ですね。作成した図解はpngやsvg、pdf形式で保存・再利用でき、背景色や倍率の変更も自由。
クリップボードにコピーもしておけるので、Googleドキュメントやパワーポイント等に貼り付けることも容易です。なお、図解だけでなくテキスト情報を含めた資料全体を保存、もしくはシェアしたい場合は右上の「Share」メニューを選択しましょう。
ローカルに保存したい場合は「Download PDF」をクリック。誰かと共有する場合は、相手のメールアドレスで招待するか、閲覧・編集リンクをコピーするかを選ぶことができます。
また個人的にはダークモードで作業できるのもうれしいポイントですね。
カスタマイズ機能をご紹介
色やデザインをカスタマイズ
さらに、各レイアウトごとに色や線などのデザインを選択でき、必要に応じて要素を追加・削除も可能なので表現の幅はかなり広めです。
あとから要素を変更したい場合であってもテキストを入力しなおす必要はなく、カーソルを合わせるだけで簡単に編集することができます。
Napkin AIには、生成した図解をカスタマイズできる「Spark Search」と「Sketch」があり、図形や矢印、チャートの追加や、自由な線での補足・強調が可能です。Sketchはペン型マウスがあると扱いやすく、自動で線を滑らかにしたり矢印や図形に変換できます。基本の図解に注釈を加える使い方がおすすめです。
今回はサンプルとして、まずは、「ビタミンCのメリットとデメリット」の比較表を生成しました。
この図解で挙げられている、ビタミンCの「欠点」に、注意書きを加えてみましょう。
Spark Searchメニューのなかから「ractangle(長方形)」を選択し、形状・色・サイズを変更します。
Napkin AIの特徴と強み
Napkin AIは資料作成、特に図解作成に特化したAIサービスです。テキストを簡単に図表やグラフに変換できるので、特にビジネスや教育の分野での利用が期待されています。
具体的なNapkin AIの強みは下記の通りです。
資料の構成から図解まで一気に作成可能
図のレイアウトやビジュアル表現の選択肢が幅広く用意
図を修正&カスタマイズ可能
豊富なファイル形式のサポート
他メンバーとの同時編集や共有も可能
Napkin AIの具体的なユースケース
Napkin AIの強みを踏まえると、以下のような利用シーンが具体例として挙げられます。
営業資料や社内向け資料の作成
顧客向けのサービス説明資料の作成
サービスサイトや求人ページ等に掲載する図解の生成
マーケティング施策におけるホワイトペーパーやe-book、ブログ記事、LPの制作
学生やビジネスパーソン向けの教育コンテンツ制作
上記の例のなかでも、集客を目的としたWebメディアのSEO記事制作や教育ビジネスにおける動画など、「コンテンツの数」が重要な場面では、質を担保しながら量産するために相当な時間や費用をかける必要があります。
ChatGPTを使用する際のプロンプトをテンプレート化するように、一定の制作ルールを設けたうえでNapkin AIを使用してコンテンツを制作すれば、圧倒的な効率化が期待できます。
マーケターや営業、記事編集者、コンテンツビジネスに携わる人にとっては、これらの業務の効率化を実現できるサービスの登場は悲願といってもよいのではないでしょうか。
Napkin AIの限界と利用時の注意点
①機密情報を漏洩させるリスク
Napkin AIを含む多くのAIサービスでは、入力したデータがサービスの提供や改善の目的で保存・利用されることが多く、個人情報や企業の機密情報を扱う場合は特に慎重な取り扱いが求められます。Napkin AIの利用規約にも、ユーザーが入力した情報や生成物がサービス向上のために保管され得る旨が明記されており、匿名化されるとはいえ、具体的な数字や氏名、経営状況などをそのまま入力すると、機密情報を漏洩させるリスクが否定できません。
なので業務での利用時には企業の規定を遵守しつつ、ダミーデータの使用や特定可能な情報を避けるなどの対策を講じることが重要です。また、万一の誤入力や不適切なデータ送信を防ぐためにも、あらかじめ入力内容をしっかりチェックし、安全性を確保した上で活用しましょう。
②商用利用は可能だが、生成された素材単体の再販は禁止
Napkin AIで作成した資料や図解は商用利用が可能ですが、生成されたアイコンや図形、素材などを単体で再販売することは利用規約にて禁止されています。
また、Napkin AIを使用して作成した資料や図解については、Napkin.ai社もライセンスを有していることに留意しましょう。
Napkin AIの利用料金・プランは?ベータ期間中はプロプランも無料!
Napkin AIには、近日公開予定のプランを含め3つの料金プランがあります。現在はベータ期間中につき、プロプランも無料で使用可能です。
スタータープラン
すべての編集ツールへのアクセス
ナプキンを最大3枚作成
オートグラフィックスの限定割当
ライトモードのみ
使用できる色は3種
コミュニティサポート
プロフェッショナルプラン
ダークモードの使用が可能
Napkinの作成上限なし
生成アイテムの制限なし
他ユーザーとの同時編集機能の制限なし
優先的にメールサポートを受けられる
エンタープライズプラン
カラーパレットのカスタマイズと自社ブランドに合わせたグラフィックの生成
専門チームによるプレミアムサポート
インテグレーションのカスタマイズ
高度な管理者設定
新機能への想起アクセスとアップグレードが可能
チーム向けのオンボーディング・トレーニングセッション
またNapkin AIで作った図解を、CraetaというAIで良い感じのデザインにしてサイトの落とし込むならこの方法を以下の記事で紹介しています👌
もちろん資料等でも使えます!
KOHIMOTO LABO
WebプロダウションKOHIMOTO Inc.が発信を通して成長していくためのラボ🧪 IT企業出身。世界中の人へ発信できるWebサイトを通じて、社会がより良い方向へアップデートしていく為に日々学び、技術を生かしていきます。