誹謗中傷って具体的にどんな事?
誹謗中傷とは、特定の人物(組織も含む)に対して、侮辱や嫌がらせ、デマ情報、嘘などを使って、相手の名誉や人格を傷つける一連の行為のことです。
この言葉は、以下の2つの要素に分けられます。
- 他人を悪く言うことや、必要以上に非難すること。
- 事実でないことを述べたり広めたりして、他人の名誉を傷つけること。
誹謗中傷は昨今ではインターネット上において、SNSやネット掲示板を使い、間接的に行われることが主流になっています。
また、誹謗中傷の被害を受ける対象は著名人や一般人などは関係なく、また法人も含まれます。
誹謗中傷の法的措置
誹謗中傷を受けたら、相手に対して法的措置で対処されます。以下の2つの罪が挙げられます。
- 名誉毀損罪
日本の刑法第230条に規定されている犯罪で、他人の名誉を傷つける行為に対して刑事罰が科されるものです。また仮に対象を伏せたとしても、容易に特定できるようなものであれば、名誉毀損罪に当たる可能性があります。
- 侮辱罪
日本の刑法第231条に規定されている犯罪で、公然と他人を軽視する言動によって、その人の名誉を傷つける行為に対して刑事罰が科されるものです。
名誉毀損罪と似ていますが、具体的な事実を示さずに人を侮辱することが特徴です。
誹謗中傷と批判はどう違うの?
誹謗中傷と批判は混合されやすい側面もありますが、言葉の意味から違います。
- 誹謗中傷
他人を傷つける、貶める、または感情的な攻撃をすることを目的とし、相手の人格や外見に対する悪口、虚偽の発言をすること。
- 批判
問題点を指摘して改善を促す、または建設的な議論を行うことを目的とし、相手の行動や意見に対して、異なった意見を主張すること。
例えば、特定の人物の発言や行動に対して「その意見にはこのような問題がある」や「こうするべきだ」という内容の発言は、誹謗中傷ではなく批判に該当します。
一方で、悪意がない批判のつもりであっても、相手からすれば誹謗中傷と受け取られる可能性もあり、誹謗中傷と批判の明確な線引きは難しいとされています。
誹謗中傷と批判の違いについて
|
誹謗中傷 |
批判 |
目的 |
他人を傷つける、貶める |
問題解決や改善を促す |
根拠 |
感情的で根拠がない場合が多い |
論理的で事実に基づく |
対象 |
人格や尊厳(個人攻撃) |
行動や結果、または問題そのもの |
表現方法 |
攻撃的で感情的 |
冷静で丁寧 |
社会的影響 |
被害者の名誉や評判を傷つける可能性が高い |
健全な議論や成長の機会を提供する |
誹謗中傷されたと感じたら。
冷静に次のような対処を行いましょう。
距離を置く |
適切なコミュニケーションが取れない赤の他人とはブロックやミュートで距離をおきましょう。 |
削除の依頼 |
「通報」や「問い合わせ」からサービスの運営者に伝えることで、ルール違反の投稿の削除を依頼することができます。。 |
発信者の特定 |
ミュートやブロック、削除依頼だけでは解決しない場合、匿名の発信者を特定して、損害賠償請求などを行うことも可能です。 また、法律の改正により、2022年10月1日より情報開示の手続が簡易・迅速になります。 |
相談する |
困ったら悩まずに信頼できる大人や行政へ相談しましょう。 |
誹謗中傷を相談できる所
法務省インターネット人権相談
法務局では、インターネットでも人権相談を受け付けています。相談者自身で行う削除依頼の方法等の助言に加え、法務局が事案に応じてプロバイダに対する削除要請も行います。
https://www.jinken.go.jp/
(総務省支援事業)違法・有害情報相談センター
違法・有害情報相談センターは、インターネット上の誹謗中傷に関する削除依頼の方法について、インターネットに関する技術や制度の専門知識を持った相談員によるアドバイスを行っております。ご自身で削除依頼を行っていただくための迅速な対応が可能です。
https://ihaho.jp/
セーファーインターネット協会誹謗中傷ホットライン
セーファーインターネット協会(SIA)では、「誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)ホットライン」を開設し、インターネット上での誹謗中傷に悩んでいる方から連絡を受け付け、プロバイダ等に各社の利用ルールに沿った対応を促す連絡を行っています。
https://www.saferinternet.or.jp/bullying/
適切なコミュニケーションで、豊かなネットライフを。
誹謗中傷は相手を傷つけるだけでなく、自分自身や社会にも悪影響を与えます。私たち一人ひとりが他者を尊重し、冷静で建設的な言葉を選ぶことで健全なネット社会の実現に貢献できます。
顔の見えない相手へも「言葉の力」を正しく使い、誰もが安心して意見を交わせる環境を作りましょう。
インターネット上の秩序を保つ働きとして、フェイクニュースについても纏めましたので興味があればどうぞ!
KOHIMOTO LABO
WebプロダウションKOHIMOTO Inc.が発信を通して成長していくためのラボ🧪 IT企業出身。世界中の人へ発信できるWebサイトを通じて、社会がより良い方向へアップデートしていく為に日々学び、技術を生かしていきます。