【インタビュー】課題であった、UI改善やライターのモチベーションアップができました。―WingArc1st Inc.
訪れてくれたユーザーに快適にサイトを閲覧してもらうためにユーザー視点に基づいたWebサイト制作が必要となってきます。ユーザーの行動を予測し、より訪問者へ寄り添ったサイト設計をするための知識として人の脳や認知の仕組みを理解することが重要になります。
今回は、ユーザー視点を考察する一つのテクニックとして、心理学に基づいたUI/UXデザインの法則についてご紹介していきます。
Webサイトへ訪れる人はいるのになかなか成果が出ない「そんな時にサイトをどう改善したら良いのか」という視点でも参考にしていただければと思います。
UIとはユーザーインターフェース(User Interface)の略で、情報をやりとりするための機械と利用者が接する部分を指します。
簡単に言うと、操作画面や操作方法などの見た目や使い勝手のことです。
UXとはユーザーエクスペリエンス (User Experience)の略で、製品やサービスを使用する際に感じた印象や記憶などの利用者が得る体験のことです。
ユーザー体験であるUXの質を高めるためには、操作性や視認性などのUIの質も高める必要があります。両者ともにWebならびに全てのプロダクトのデザインをする際に考慮していくことが必要になります。
次に、心理学とデザインの関係性には深い関わりがあることを理解する必要があります。
人間の行動や感情の法則などの心理学や認知心理学の研究は日々進んでいます。この心理学の知識を活かすことで、ユーザ行動についての予測を立てることができ、結果的にユーザー体験を高めていくことができます。
それでは実際に、ウェブサイト制作で活用できる法則を紹介していきます。
人間の評価は、何かを体験した時の感情が最も高まる時と、その体験の終了時の印象で全体の評価が決まるという法則です。
例えば、退屈な映画を観ていた時、終わりの方で一気に面白い展開になると印象に残ります。クライマックスがピーク、ラストシーンがエンドとなり、強く印象に残ることで、映画全体の評価が高まります。
ピークの感じ方は人それぞれなので、エンドを意識した方が効率的かもしれません。
人は、目標に向かって進む際、ゴールへ前進していると感じるとモチベーションが上がるという法則です。
最初から目標への進捗があり、ゴールが見えていると目標に到達しやすくなります。
例えば、まっさらなスタンプカードを配布するよりも、最初から2個押されているスタンプカードの方が、最後までスタンプを貯める割合が高くなります。
操作の対象に至るまでの時間は、対象までの距離と対象の大きさにより決まるという法則です。
より近く・大きい方が、操作時間が短くなります。
操作の動線を考えて、一緒に使用するようなボタンはまとめて近くに配置します。
特に、モバイルのボタンは大きく親指に近い方が利用体験は向上します。
多くの音の中から、自分が必要としている情報や重要な情報を無意識に選択することができる
アプリやWebサイトなどで、ユーザーは親しんだものに対して抱いていた期待を、似たようなものにも期待し、既存のものと同じ動作体験を求めるという法則です。
何度も行ったことがある操作や動作を活用することで、他に集中することができ、体験価値が向上します。
今までの経験から、「こうしたらこうなる」など一般的な動作のイメージのことをメンタルモデルといいます。
例えば、Webサイトで青色の下線の文字を見れば、リンクと認識してクリックする、といったことです。
ユーザーの期待に沿ったデザインをすることで、ユーザーの負担を軽減し迷わず快適にサイトを閲覧することができます。
選択肢が多いと、迷いが生じて決定に時間がかかるという法則です。
なかなか決定できないと途中で諦めてしまうなど、選ぶことがユーザーの負担になってしまうことになります。
ユーザーが求める選択肢に絞ることで、決定しやすくする工夫が必要となります。
人間は、正しく記憶できる情報の個数は7±2であるというのがミラー法則です。マジカルナンバーと表現されることもあり、情報の個数、情報の塊(チャンク)を1個として考えます。
また、人間は情報を無意識に構造化してグループと捉えるというのがゲシュタルト原則です。
原則から外れた情報があると、情報の識別が難しくなります。
UI/UXという言葉はよく聞かれるようになりましたが、Web制作に活かすには、Webサイト制作に関わる全員がこのような法則を理解し最終的な物事を決める際に結びつけることが大切です。
特にこのように研究結果が出ていることは、デザインの現場でも意思決定の根拠になります。
弊社でも社内でナレッジとして共有することで、実際にどんな効果をもたらすのか?を理解しより実用性の高いWebサイトを作る力を養っていきたいと思います。
弊社では、UI/UXテクニックを基にしたWeb制作のご提案を受け付けております。お気軽にご連絡ください。
Web Trends Lab.編集部
KOHIMOTO Inc.所属。トレンドやノウハウ中心にWebサイトを作るための知見を現場から発信していきます👀また、制作したWebサイトでの活用法や、最前線での施策を伺う企業へのインタビューも実施予定。
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